Klein Anderfingenはラインとトゥールの合流点から10kmほど遡ったところにある小さな村である。左岸側では、河畔には広葉樹林や造林したと思われる針葉樹林があり、その背後に農地が続いている。
堤防に相当する土の盛り上がりは見えないのだが、農地をよく観察してみると、植え付けられた作物の列がどことなくうねっている。実はこれが堤防だ。平堤防と訳しているそうだ。川の両側に高みがあり、その範囲の中で水が流れれば洪水とは呼ばないのだから、理屈としてはあり得ないことではない。が、始めて見ると実に合理的に思える。確か1/100の断面を確保していると聞いたのだが、100年確率の出水が毎年続くわけではない。高水のないときには農地に使っていてもいいのではないか、ということだろう。聞き漏らしたが、保険あるいはそのときの補償も話し合われているに違いない。