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樹木学 Peter Thomas
熊崎実・浅川澄彦・須藤彰司 訳
2001 263pp 築地書館

第1章 全体のスケッチ
第2章 葉−栄養物の生産者
第3章 幹と枝 −連結水道管以上の働き
第4章 根 −樹木の隠された部分
第5章 次代に向けて −花、果実、種子
第6章 成長する樹木
第7章 樹木の形
第8章 世代の交替 −古い樹木から新しい樹木へ
第9章 健康と損傷と死 −過酷な世界に生きる

 著者が「はじめに」の中で、次のように書いている。「樹木ついてはすでにたくさんのことが知られている。しかし、それは世界各国の多種多様な雑誌や書物に記されたもので、あちこちに分散している。樹木の講義を行いながら、いつもこのことにフラストレーションを感じていた。…」

 まさに私が感じていたことである。本書はその言に漏れず、樹木とは何かに始まって、形態・生理等樹木全般に渡り解説している。訳も非常にわかりやすく、コンパクトにまとまっている。

 このような教科書的な良書は、日本ではなかなか執筆されていない。多くが欧米で出版された本の訳書である。日本の研究者にもぜひ書いてもらいたいと思う。

 樹木についての基本的な知識を得るために、手元に置いておきたい本である。


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