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第1回 課題

おみやげ

初稿
添削後
 なんと端から苦手なものがお題になったものだと、教室に申し込んだことを悔やんでしまった。

 苦手なものはいろいろあるのだが、おみやげ選びはその一つ。仕事がら北海道内や道外、時として海外への出張などもある。が、これまで一つとして家族に喜ばれるようなおみやげを買ってきたためしがない。子供が小さいころ、まだ使えもしないアウトドア用のナイフを買ってきてみたり、日本では危なくて使えないブーメラン、何とも言いようのない「鮫の歯」などを買ってきては妻にあきれられた。妻に対してのおみやげは、なにをかいわんや、である。

 元来、必要なとき必要なものだけを買い求めればよしとしてきた。ところが、おみやげを探すときには、こうはいかない。「あの子は何を喜ぶだろう」「この子は…」「妻は…」とあれこれ思案する。たいがい、おみやげは旅の最後の頃に買い求めるので、疲れとともに思考能力も低下している。おみやげを買うときにはある種パニックに陥ってしまう。そして訳のわからないものを買ってしまうことになる。何度繰り返したことか。

 最近はあらかじめ何が欲しいかを聞いた上で出かけることにしている。意外性のないおみやげなどうれしくはないのだろうが、私の精神的な安定のために…。

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 なんと端から苦手なものがお題になったものだと、教室を申し込んだのを悔やんでしまった。

 苦手なものはいろいろあるが、おみやげ選びもその一つだ。仕事がら北海道内や道外、時として海外出張もある。が、これまで一つとして家族に喜ばれるようなおみやげを買ってきたためしがない。子どもが小さいころ、まだ使えもしないアウトドア用のナイフを買ってきてみたり、日本では危なくて使えないブーメラン、何とも言いようのない「鮫の歯」などを買ってきては妻にあきれられた。まして妻へのおみやげなど、なにをかいわんや、である。

 元来、必要なとき必要なものだけを買い求めればよし、としてきた。ところがおみやげを探すときには、こうはいかない。「あの子は何を喜ぶだろう」「この子は…」「妻は…」とあれこれ思案する。たいがい、おみやげは旅の最後のころに買い求めるので、疲れとともに思考能力も低下している。そんなことも手伝ってちょっとしたパニックに陥ってしまう。あげくの果てに、訳のわからないものを買ってしまうのだ。何度繰り返したことか。

 最近はあらかじめ何が欲しいかを聞いた上で出かけることにしている。意外性のないおみやげになってしまって嬉しくないことだろう。私としても張り合いがない。しかし、私の精神的な安定のためには仕方がない。

03/11/07
03/12

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