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ローマ通信 2005年6/7月号  *2005年7月25日発行*
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 暑中お見舞い申し上げます。6月中旬から地元の小中学校が長い夏休みに入り、朝晩の交通渋滞が少し緩和されたような気がします。タンクトップに短パン姿の観光客が強い日差しの下、頑張って市内観光をしているのが目立ちます。
 FAO本部で働くようになって早いもので、もう1年半になりました。最近の様子を少しでも皆様にお伝えできればと思います。

日本人会の副幹事を終えて

 軽く引き受けたものの、半年を終えて、やはり何かと忙しい役目であったかな!?と思ったりしています。ここローマには、国際機関の本部(FAO, IFAD, WFP, ICCROM, IPGRI)が5つあり、国際色が豊かなところです。これら本部の日本人職員および在イタリア日本大使館の当該機関担当官が、本人およびその世帯内家族の親睦をはかるため、ローマ国際機関日本人会が組織され、主に年3〜4回程度の懇親会を行い(例えば、会合、ピクニック等の形で)、会員の離任に際しての送別会はできるだけ懇親会と合わせて行なってきています。会の規約が1964年1月1日に作成されたところから見ても、歴史のある会であることが分かります。

 日本人会の会員の内訳は、退職者7名を含めて今年7月末現在で61名の大所帯となっており、任意加盟ですが、多くの関係者が入会しており、その内女性が29名と半数近いのが特徴といえましょう。

所属先
女性
男性
合計

FAO
16
19
35
WFP
5
3
8
IFAD
4
1
5
ICCROM
0
1
1
在イタリア日本大使館
2
3
5
その他(退職者等)
2
5
7

合計
29
32
61

 実は、この日本人会の副幹事を今年2月から半年間の予定で引き受けることになり、嬉しいことに、いろんな方々と会う機会が増えました。現幹事は、カンボジア出身で、神戸大学で経済学の博士号を取得したMeiさん。FAOに勤務してもう10年以上で、日本語もペラペラ、FAO内外での顔もずいぶん広く、週末には家族でテニスを一緒にしたりと、バーベキューパーティを開催したりと、いろいろお世話になっています。以前にも幹事を務め、FAO漁業局の局長を5年近く務めている野村さんは、水産庁から赴任しており、国際会議で大活躍しています。奥さんと一緒に、懇親会に良く出てきてくれる中の一人でもあります。奥さんも、国連配偶者グループ(UNWG)のアジア担当をしており、昨年末に起きたインド洋大津波で被害を受けた地域に、衣類等の援助物資を送るのを率先したり、FAOの食堂を借りて、チャリティーランチを開催し、その売上金を寄付するなど、ボランティア精神に溢れた方で、頭の下がる思いです。7月21日夜には、歓送迎会を兼ねて、総会を開き、後任に引き継ぎホッとしたところです。

杉山さん一家の赴任

 FAOアジア太平洋地域事務所でAPO(アソシエート・プロフェショナル・オフィサー)として3年間勤務し、この7月にローマ本部・漁業局に赴任した杉山さん。実は、協力隊OB(ソロモン諸島)で、同じ大学出身と分かり世の中狭いなあと思った次第です。奥さんも協力隊OGで、7歳の双子を連れての赴任で、今は長期滞在者向けのホテルに仮住まいし、アパート探しに小学校の選定と、暑い中走り回っています。我々も似たようなことで1年半前に赴任した際に結構苦労したので、何とか手助けをしたいと思っています。

ブータン出身のKinlayさん

 元WWFブータン代表で、現在、経済社会局で働くKinlayさん。物腰が柔らかく、丁寧な対応振りに、イタリア人とは正反対の人柄を感じさせる仏教徒です。きっかけは、ネパール滞在時にお世話になったChandraGurungさんに電話連絡をしたときに、彼の名前を知り、早速連絡したら、翌日に昼ごはんを食べることになりました。桃源郷のイメージを持つブータンについて、国王一家の貢献振りや、近隣諸国との外交関係をザックバランに喋ってくれ、益々、ブータン王国に憧れてしまったのでした。ローマにはブータン大使館もなく、在ローマでは唯一の国連機関職員で、大臣等のVIPが来たときに案内することもあると言っていました。夏休みが終わったらまた一緒にコーヒーでも飲みに行こうと思っているところです。

最後に

 6月21日夕方に、10キロマラソンに参加してみました。カラカラ浴場周辺を2週するというコースで、思っていたより長く感じられましたが、汗をたっぷりかいてとてもいい気分でした。7月に入り、子供はプール通いの毎日です。下の子の友達(3歳)が一度おぼれかけて慌てましたが、大したことにならずホッとしました。8月上旬には、家族全員で、一時帰国する予定です。

1)Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO)/ 国際連合食料農業機関 http://www.fao.org

2) WFP: World Food Programme(国連世界食糧計画)www.wfp.or.jp/(日本語)、www.wfp.org(英語他)

3) IFAD: International Fund for Agricultural Development 国際農業開発基金 www.ifad.org(英語他)

4) ICCROM: International centre for the study of the preservation and restoration of cultural property www.iccrom.org

5) IPGRI: International Plant Genetic Resources Institute (国際植物遺伝資源研究所)www.ipgri.cgiar.org

6) 世界自然保護基金(WWF)ブータンhttp://www.wwfbhutan.org.bt

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発行: 清水 正(FAO本部・林業局森林政策計画部、参加型林業担当)
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