オランダ通信

2006年9月号 *2006年10月10日*
by 清水 正

天高く馬肥ゆる秋、皆様におかれましては益々ご清祥のことと存じます。オランダは9月に入り好天が続き、10月に入っても最高気温が18度前後と過ごしやすい季節となっています。

今年9月での動き

9月7日 長男の学校農園訪問
9月15日 第3回IAF ベネルックス会議
9月23日 ヘリコプター墜落(ネパール東部にて)
9月27〜30日 石井先生夫妻(北大森林化学科林政学教室)・オランダ訪問

第3回IAFベネルックス会議

昨年10月にドイツのケルンで開催されたIAFヨーロッパ会議で知り合った人から、オランダでもベネルックス(オランダ、ベルギー及びルクセンブルグの3国)を対象にした協会があると教えてもらい、この9月15日にその会議が参加してみました。場所は自宅から東へ20キロくらいのDriebergenという小さな町で、そこに各地から約60名のファシリテーターが集まり、講演やテーマ毎のミニワークショップ参加し、丸一日有意義な時間を過ごすことが出来ました。私は、アメリカ人のJon Jenkensが講師の「家族医師と専門医師」というミニワークショップに入ってファシリテーターと医師の相違点を探る議論を楽しみました。参加者の多くは、ITやコンサルタント業で、開発援助関係の人は僅かでしたが、ベネルックスにおける民間企業の取り組み方も垣間見ることが出来、夕食時にはざっくばらんに交流でき、いい体験となりました。来年も開催するとのこと、ぜひ参加したいと思っています。

長男の学校農園訪問

夏休み前まで手入れしていた学校農園に、2ヶ月ぶりに出かけてきました。お目当ては、人参やジャガイモの収穫。付き添いのお母さんたちに交じって、草ぼうぼうのところをかき分けて、シャベルを使いながら子供たちは、楽しそうに掘っていました。中には虫や花に気を取られて収穫がもたつく子、土を触りたがらない子もおり、持参したビニール袋に各自が何かしら収穫物を持って帰れるよう気を使ってしまいました。日本と違い校庭が狭いオランダの学校では、こうやって課外授業を通じ、土に触れるようにすることが必要だと思った次第です。

フルハラキスみさえさんの誕生会

ここユトレヒトに住んでもう十数年というみさえさんの誕生会に家族で呼んでもらい、9月7日夜に子供連れでノコノコと出かけてきました。街の真ん中とは思えないほどの広い庭には、リンゴの木やブランコまであり、賢治も太陽も他の子供たちと駆け回っていました。親たちは、職人の加藤さんが用意してくれた手巻き寿司やシュウマイ、餃子、サラダに舌鼓を打ちながら、雑談して遅くまで楽しませてもらいました。みさえさんはギリシャ系オランダ人と結婚して子供も2人いるKLM航空のスチュアーデスさんで、招待されていた多くは、オランダ人男性と結婚した日本人女性の家族です。中には数年ぶりに会った方もいて、こういう集まりには、本当に感謝感謝でした。ご主人は暗くなると庭で焚き木を始め、火を見ながらビールを飲むというキャンプ気分を、街中で味わえるちょっぴり贅沢なひとときを堪能させてもらえたのも嬉しい限りです。

ネパールでのヘリコプター墜落事件とチャンドラ・グルンさん

ネパールを1999年9月末に離れて以来、もう7年経ってしまっています。国王一家暗殺や地方での治安悪化等悪いニュースが多かったのですが、今年に入って政治的に落ち着き、やっとヒマラヤの王国にも希望の日差しが見えてきたかなと勝手に思っていました。しかし、ふとしたことから、また悲しいニュースを知ってしまいました。

9月26日(火)早朝、オランダの新聞を読んでいたところ、国際欄の隅に小さく、「9月23日に行方不明になっていたヘリコプターが,墜落して搭乗者24名が全員死亡、ネパール東部・カンチェンジュンガ保全地区を訪問中の森林土壌保全省大臣やWWF ネパールの職員らが含まれていた」、とあった。嫌な予感がして、すぐにインターネットで調べたところ、亡くなったリストの中に、チャンドラ・グルンさんの名前を見つけ、呆然としてしまいました。

 チャンドラ・グルンさんとは、青年海外協力隊に参加していたときに、所属先のACAPでの上司として2年間お世話になり、その後いろんなときに相談に乗っていただいた方です。カリスマがあり、リーダーシップを発揮できる国際的な自然保護活動家でもあり、グルン族の一員としてネパール山岳地域の発展に尽力してきた篤志でもありました。実は、妻のマリエッタと知り合ったのも彼がネパールに居たときです。父上の法事を去年11月に地元Sikles村で催すので来れないかというお誘いをもらったときは、悩みましたが残念ながらローマからの引越しを間近に控え、行けませんでした。またいつか会えるだろうとその時は気楽に考えていたものです。まさか、こんな風になるとは予想もしていませんでした。

 9月28日には、首都カトマンズで合同葬儀があり、飛んで行きたい気持ちで一杯でしたが、断念しました。今回の事故で亡くなった家族の皆様の悲しみは、計り知れないものだと思いますが、ここに改めて24名の亡くなった方のご家族へのご冥福をお祈りいたします。合掌。

最後に

マリエッタの職場の脇に有機農業のお店があり、9月から週一回有機野菜の詰め合わせを買う契約をしました。小家族向けで紙袋に入った野菜が7ユーロで、料理の仕方が書かれたレシピが毎回入っているので、見慣れない野菜を食べるいい機会となっています。

 今後ですが、10月16日から4週間、ナイジェリアに出張する予定です。10月下旬に小学校が秋休みに入ることもあり、マリエッタは子供連れで両親と姉一家の住むメキシコに出かける予定です。

 こんな感じですが、少しでもこちらの近況が伝われば幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いします。