ドイツ/ルール炭田

1993年10月20日

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アウトバーンはRuhrの平原を突っ切っていく。

「ん!」と思う光景が目に入ってくる。楕円形の、ちょっと深めの皿をひっくり返したような小山。整然と広葉樹が並んでいる山腹。木は植栽されたものであることは想像がつくが、この地形は?

後で知ったことだが、ボタ山だった。

アーヘン工科大学ルーベ教授が連れて行ってくれたフィールドの一つ、ルールの露天掘りである。大学を訪問したときに、地下水の挙動のシミュレーションについて解説を受けたのだが、実感として「?」状態。現地に行ってみて、その規模の大きさを見て、なるほどこれは周辺にたいへんな影響を与えるということが理解できたのだった。

このときは生憎の天気で、露天掘りの向こう端までは見えない。長径は数キロメートル、深さは200〜300mはありそうだ。すり鉢のようになっている斜面を利用し、ループ状に鉄路が敷設されている。ちょっと乗って下まで降りてみたい気持ちに駆られた。

斜面の復旧のために植栽されているのはハンノキの仲間やドロノキの仲間。早期緑化に用いられるのは同じような種類。考えることは同じなんだなぁ…。