科学とは、知れば知るほどわからないことが増えてくるものである。自分は何も知らなかったと思い知らされるのが科学者の日常と言える。つまり、科学者は研究を極めれば極めるほど謙虚になる。自分の無知さを知って謙虚にならざるを得ないのだ。その観点から言えば、知ったかぶりをする科学者はもはや研究をストップしており、それまでに得た知識を誇っているに過ぎないと言うことができる。もはや過去の人であり、その知識は時代遅れになっている可能性が高いのだ。
そうすると、科学者は常に現役でなければ意味がないことになってしまう。事実そうなのだが、現在は研究をしていなくても、これまでの経験や培った勘があり、それを活かした意見は述べられる。その場合は、どれだけの研究の新しい展開を勉強しているかが鍵になる。