…。科学は仮説構築の連続であり、対立競合する仮説を観察に対して照合することによって、より事実に近い仮説を選び出していく手続きである。…。
…。なにものからも離れた純粋に「客観的」な態度などというものは、そもそも存在しない。しかし私たちの手持ちのやり方の中では科学は一番客観的だし、間違いを正すための自浄機構を備えている。研究者の偏見や信念が研究の足を引っ張ることもあるが、いずれ間違いは正される。科学は、まったくの真実そのものを提供するわけではないが、手持ちの説の中から、より真実に近そうなものをとっていくことによって、つねに改訂の可能性を前提としている。…。