言語の働き

塩野七生

言語には、他者への伝達の手段としてだけではなく、言語を使って表現していくという過程で自然に生まれる、自分自身の思考を明快にするという働きもある。明確で論理的に話し書けるようになれば、頭脳のほうも明晰に論理的になるのです。つまり、思考と表現は、同一線上にあってしかも相互に働きかける関係にあるということ。…。

2008/04/01
塩野七生(しおの ななみ),2001,ルネッサンスとは何であったのか,77p,338pp,新潮文庫,新潮社